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GRADUATION

​3月1日、卒業式が行われました。
本来、送辞や答辞は全校生徒が聞くものでしたが、感染症防止のため在校生は参加できませんでした。そこで、卒業式での送辞と答辞をここに記します。ぜひ目を通してみてください。

​送辞

日を重ねるごとに暖かさを感じ、草木が芽吹く、春の香りを感じられる季節となりました。今日、三年生の皆さんは、岐阜北高校を卒業されます。

 先輩方は、高校生活の大半をコロナと共に過ごされてきました。もちろん、楽しみだった行事が無くなったり、休校などで仲間達と顔を合わせる機会が少なくなったりしたと思います。その中で、勉強も部活も行事も日常生活も全力で楽しむ先輩方は、輝いて見えました。私は、一年生の後期から生徒会活動に参加しました。一年生だった私の話に耳を傾けてくださったり、活動する中でアドバイスをいただいたりと、素敵な先輩方に囲まれて幸せでした。また、部活動では、練習メニューの方法を教えてくださったり、ゲームで活躍されたりする先輩の姿を見てかっこいいなと思いました。でも、登下校や試合の合間に勉強する姿を見て、私も勉強と部活両方に力を注げるようになりたいと強く感じました。

 皆さんは、感染症という大敵と戦いながら生活されたので、思い描いていた高校生活とは違ったかもしれません。しかし、この中を生き抜いてきた先輩方は自信をもって羽ばたくことができると信じています。そして、いよいよ私達が北高の顔となります。先輩方には、後輩の姿はどのように映るでしょうか…。もしかすると、まだ頼りなく見えるかもしれません。でも、私達には、北高を引っ張っていく自覚と覚悟があります。先輩方のお陰でここまで逞しくなれました。だから、安心して飛び立ってください。

 さて、本来は全校で先輩方を見送ることができましたが、ここには後輩達の姿はありません。そこで、後輩が先輩へ伝えたいことをアンケートで募集し、生徒会を通して感謝の気持ちを伝えようと考えました。この場をお借りして、幾つか代読させていただきます。一年生の方から。モスグリーンで、いつも教えてくれたり優しくしてくれたりしてありがとうございました!文化祭で踊れなかったけど、先輩と一緒に練習できたことは本当に素敵な思い出になりました!二年生の方から。毎回会うと名前で読んでくれたり、挨拶してくれたりして嬉しかったです。先輩たちの活躍を見られるのが最後になるんだなぁと感じた時はすごく悲しかったけど、受験に切り替えて頑張る姿はかっこよかったです。二年間一緒に過ごせて嬉しかったです!本当にありがとうございました。ここで紹介しきれなかった言葉は、生徒玄関の方に掲示してあるので、ぜひ見てください。

 さて、最後になりましたが、この目まぐるしくまわる、予測できない世の中を、北高で培った力を信じて、荒野を拓く探究人として切り開いていってください。在校生一同、先輩方への感謝とこれからのご活躍を心からお祈りし、送辞とさせていただきます。

                                 令和四年 三月一日 在校生代表 

​答辞

 梅のつぼみもほころび始め、寒さの中にも春の息吹が感じられる陽気となってまいりました。 この良き日に来賓の皆様には、お忙しい中私たちのためにお集まりいただき、ありがとうございます。また、校長先生をはじめ、諸先生方、在校生のみなさんからお祝いとあたたかい励ましの言葉をいただき、卒業生一同、本当に嬉しい限りです。 三年前の春、私たちは初めて出会う、まだ名前も知らない仲間たちとともに、あの正門をくぐって岐阜北高校に入学しました。新しい高校生活への不安と、それよりももっと大きな期待に胸をふくらませ、決意と希望に満ちて いたことがつい先日のことのように思い出されます。重い鞄を背負ってふらふらする自転車を必死にこぎ、遅刻 しないように教室まで走った朝。昇降口に響く「おはよう、行ってらっしゃい」という明るく大きな声に背中を押してもらう毎日。仲間と学び合い、教え合い、ともに成長した日々の授業。休み時間に交わした他愛もない会話。楽器を練習する音や、運動部の掛け声。学校から帰るとき、門の先に見える夕陽。小さな幸せをいくつも感じた日常の風景が、今も次々と浮かんできます。 また、そんな日常を様々な学校行事がより鮮やかに彩ってくれました。各クラスの魅力が詰まったクラス T シャツを着て、団結力が高まった球技大会。大雨でも笑顔の絶えなかった高山遠足。一つのものを全員で創り上げることの難しさを実感しつつ、工夫を凝らして企画し、開催することができた文化祭。新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、今までどおりが通用しない毎日でしたが、その中で自分たちが自分らしくあるためにできることを 精一杯探しました。これらの思い出は、ずっと色褪せることなく私たちの心に残り、礎になることでしょう。 中でも「制服のあり方」について考え始めたことは、特に心に残る取り組みでした。私たちはなぜ制服を着るの か、制服とは何か、北高生にふさわしい制服のあり方とは何か、自分たちで考え始めました。アンケートをとったり、先生方も交えて議論を重ねたり、真理を見きわめようと模索する、まさに探究活動でした。当たり前のことを 当たり前だと受け止めるのではなく、意味があるかもしれないと考え、意味を発見することの大切さを学びました。 また、何度も困難に直面しましたが、そんな時は必ずともに立ち向かう仲間がいて、励まし、助けてくれました。 私たちは仲間がいたからこそ前に進むことができました。そして後輩たちが私たちの思いを受け継ぎ、自主自律の精神をもった北高生として探究を続けてくれたことも心強く、たくさんの勇気と元気をもらいました。 また、私たちが探究活動を進められたのは、様々な面から支え、見守ってくださった先生方の存在があったからです。感染症予防の観点から多くの制限がかかる中、私たちを信じ、私たちに考えさせてくださったおかげで、 制服について全校生徒が真剣に考えたり、コロナ禍で工夫を凝らした文化祭を開催し成功させたりすることができました。私たち一人ひとりに真剣に向き合い、時には厳しく時には優しく接してくださった先生方に支えられて、 私たちは今日のこの日を迎えることができました。 そして、一番近くでいつも私たちを支えてくれた家族。進む道に悩んだ時はともに悩み、嬉しいことはともに喜び、落ち込んだ時は励まし、必ず私たちに寄り添ってくれました。忙しい毎日の中、朝早くからお弁当を作り、私たちを送り出してくれました。私たちが今ここで卒業を迎えることができるのは、支え続けてくれた家族の存在が あったからです。 さて、私たちは今、先行きが不透明で不安定な時代を生きています。AI の進展による新時代の到来、地球温暖化や自然災害、感染症の流行など、課題や難問が山積みです。私たちはこれらの問題を他人ごとではなく自分たちの問題として捉え、自分たちに何ができるのか可能性を創造していきます。この岐阜北高校で培った、自ら拓き、ともに拓き、自分を啓く精神で、荒野をひらく探究人として絶えず進み続けます。これからの私たちの未 来は、訓練でもリハーサルでもありません。時には壁にぶつかることもあると思いますが、私たちなら必ず乗り越えられるでしょう。私たちが創りあげる未来に期待していてください。 長く短い高校生活に別れを告げる時がやってきました。三年分の思い出と未来への希望を胸に、私たちは新しい一歩を踏み出します。 最後に、この場にいる皆様のご健勝と、母校岐阜北高校のさらなる発展を祈念し、皆様への今一度の感謝をもって、答辞とさせていただきます。

​                                                                             令和四年 三月一日 卒業生代表

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